ハンドル名は、「茜雲」に

 ブログのハンドル名を「茜雲」に変えることにした。    例によって午後の散歩。休憩を終えての帰り道。西の方の空は夕焼けで赤く染まっていた。「茜雲」がきれい。  ずいぶん前に読んだ「ハイジ」のある場面を思い出した。小学校高学年だと思うが、「岩窟王」だとか「ロビンソンクルーソー」だとか「世界名作全集」に興味を持って読んでいた、もう50年以上も前のことである。妙とある場面が印象に残っている。  遠くにアルプスの山々。丘の上にアルム爺さんとハイジが腰を下ろしている。時は、夕方、それも大変きれいな夕焼け。山々は真っ赤に燃えている。あまりの美しさにハイジは興奮して、突然アルム爺さんに聞く、その場面だ。  「お爺さん、夕日はどうしてこんなに赤いの。どうしてこんなに美しいの」  「それはのう、ハイジ。この世の中で一番美しいものはのう、それはお別れの言葉さ。いざと言うお別れの時には、誰もが本当のことを言うでのう。夕焼けは、おてんとうさまが、山に向 かっての今日のお別れのあいさつさ。だから美しいのさ」  このアルム爺さんの言葉にハイジは大きくうなずく。そして大満足なハイジ。  そうだ、ブログのハンドル名は、これだ、「茜雲」でいこう。
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ブログ名

 ただ今近所の居酒屋「侘助」で一杯飲んで帰ったところ。ブログを開設することとした。  最初なので、ブログ名についてを第1回のコメントとしたい。  定年退職後、すでに7年が過ぎた。  定年を迎えるにあたって、これからは現役時代と一線を画し、意識的に今まで知らなかった世界に身をおこうと考えていた。その一つが、地域デビュー、すっかりご無沙汰している、地域社会にささやかでも貢献できたらと考えたのである。町内会を皮切りに区長、そして様々なボランティアの組織に身をおくことになった。いっぺんに世界が変わった。地域に顔も広がり、自分なりに力を発揮することが出来た。  7年も過ぎるともうそろそろ卒業、そんな気がどこからともなく湧き上がって来た。まだまだ他にも知らない世界が一杯ある。そんな焦りみたいなものも…。  これまでの生活と決別し、今まで以上に本格的な隠居へと踏み出そうと決意を固めていたところへ最後のお勤めの依頼を受けた。昨年末の12月のことである。名古屋の青年の家主催のシンポジュウムのパネリスト、瀬戸市の小学校の講話。これを最後に、そう思うと決心がついた。  依頼を受けた二つの活動を終えての帰り道、ふと4,5年前に読んだ藤沢周平の「三屋清左衛門残日録」を思い出した。ゆくゆくは、三屋清左衛門的な、これといった決まった仕事ではなく、頼られるようなことがあれば、その時は頼りになる、そんな隠居生活を…。  それは、「世俗」と「隠居」を併せ持つしなやかさ。「まだまだ現役」と出しゃばるわけでもなく、かといって、世俗との関わりを一切切り捨てて、超然と構えているわけでもない。そんな自然体ともいえる清左衛門のバランス感覚。そんな隠居を目指していきたいものだ、そんな風に考えて。  ブログの題「残日録」は、物語の中で主人公の清左衛門自らが日記に冠した名を頂戴したものである。  「日残リテ昏ルルニ未ダ遠シ」と言う意味だそうだ。決して「残り日を数える」にはしたくないものだ。  では、今後ブログを通してお付き合いの程よろしくお願いします。
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